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| プロフィール |
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Author:tabuchizu
30代も半ばをすぎて、人生いろいろあるなあと改めて思う今日この頃。日課はNICUに通うことと、3時間おきの搾乳。 → 2007年10月退院しました!吸引と吸入に追われる毎日です。
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| まなつの旅 NICUに入院している娘の毎日を綴った記録。
気管切開のことなど。 |
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| 誕生 |
まなつの弟が9月24日に誕生しました。今日でちょうど3か月。すくすくと元気に育ち、毎日かわいい笑顔を見せてくれています。名前は「まなぶ」です。まなつの漢字から一字とって、つけました。去年の6月末、まなつが体調を崩したとき、熱性けいれんを起こして初めて救急車を呼びました。その時、救急隊員の方に「まなつです」と名前を伝えると、「まなぶくん?」と聞き返されたのです。以前から男の子に間違われることが時々あったので、後になって、夫と二人で「やっぱり、まなつは男の子っぽい顔なのかな?」などと笑いながら話をしました。その時のことが、妊娠中もなんとなく頭に残っていて、赤ちゃんが男の子なら「まなぶ」って名前もいいかもな…と考えていたのでした。 そして、まなぶがうちにやってきました。最初の頃は、まなつが着ていた服を着て、まなつが使っていたタオルを使うまなぶを見ると、やはり、まなつのことを思い出し、どうしてまなつはここにいないんだろう、弟と楽しく遊ぶはずのまなつは、どうしてここにいないんだろう…と、つらくて仕方なくなることが、よくありました。まなぶの寝顔は、まなつの寝顔そのもので、まなつがここにいない悲しさが余計に強く感じられることもあります。 でも、日々成長しているまなぶと接していると、つらいと感じることは少なくなってきたように思います。もちろん全くなくなったわけではなく、ふとした時に…例えば、まなつと行っていた散歩コースをまなぶと散歩しているとき、まなつがよく使っていたうちわが偶然目に付いたとき、年賀状を書こうと去年の年賀状を見ていて、まなつあての文字を見つけたとき…など、毎日の生活のちょっとしたことで、まなつを思い、苦しくなることはあります。ただ、そんなときも、まなぶが笑いかけてくれる、あるいは泣きまくって、それどころではない状態になってしまうおかげで、つらい気持ちは少しずつ紛れてしまっているようです。 今、まなぶは私の膝の上で寝ています。ついさっきまでぐずっていたので、膝に抱きながら、この文章を書いていたのです。甘えん坊の彼は、抱っこから降ろすとすぐに泣いてしまいます。ああ、まなつもそうだった。まなつなんて、1日20時間くらい抱っこしてた時期があったからなあ。甘えん坊はおねえちゃんと一緒なんだね。まなつ、弟ができてよかったね。でも、ママはずっとまなつのことも思っているからね。大好きだよ、まなつ。
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| 9月23日 |
明日は9月23日。まなつがいなくなって、ちょうど1年になります。去年の9月、まなつはずっとICUの硬いベッドに一人で寝かされていました。私は、そばにいて、おでこをなでたり、手をにぎったりすることしかできませんでした。本当は、ずっと添い寝して、くっついていたかった。いつも眠る前にするように、とんとんと体を軽くたたいて、歌をうたってあげたかった。「大丈夫だよ」と言って、抱きしめてあげたかった。まなつの夜泣きがひどかった頃のように、抱っこして、いつまでもいつまでも部屋の中を歩いていたかった。まなつは、そうすると安心して眠ったから。 添い寝も抱っこもできなくて、夜になったら、まなつを置いて家に帰らなければいけなくて、毎日毎日、まなつが無事でありますように、元気になりますようにと、それだけを考えていました。2週間使っていた人工心肺をはずすことができたとき、とても難しい状態であることは分かっていたけれど、でも、まなつなら大丈夫だと思っていました。これまでも大変な状況をがんばって乗り越えてきたまなつ、とっても強いまなつ、みんなに「奇跡の復活を遂げたまなっちゃん」とか言われて、また元気に一緒に暮らせる日が来る・・・そう思い始めていました。でも、そうはなりませんでした。ごめんね、まなつ。 ICUでずっと薬で眠らされていたまなつが、一度だけ目を覚ましたことがありました。点滴の針が血管を破ってしまい、薬がきちんと体内に入らなかったので、一時的に麻酔が切れた状態になったのです。まなつは、はっきり目をあけ、「なに?なにが起きたの?」といったような表情で泣き始めました。私は「まなつ、大丈夫だよ。ママいるからね。大丈夫だから、またねんねしよう」と、まなつの目を見て何度も言いました。夜ぐずったときにいつもするように、まなつの体をとんとんと軽くたたきながら、大きな古時計の歌をうたいました。まなつはしばらく泣いていましたが、先生や看護師さんが薬の量を増やし、点滴の針を入れなおしたことで、次第にまた眠り始めました。 まなつのあの怯えたような顔。目にいっぱい涙をためて、口をぱくぱくさせて。でも、はっきりと私の顔を見ていました。まなつが目覚めたあの瞬間、私がそばにいてよかった。誰もいない真っ暗な夜中なんかじゃなくてよかったと、少し思いました。ただ、私はあのときマスクをつけていて、それが今も心残りです。あれが、まなつが私の顔を見た最後なのです。マスクをはずして私の顔をちゃんと見せてあげればよかった。ママはいるからね、いつもまなつのそばにいるからねと、マスクをつけていない顔で言ってあげればよかった。そう思ってしまいます。…まなつ、今だって、ママはまなつのそばにいるからね。ずっとずっとそばにいるからね。 明日、私は出産のため入院します。まなつを帝王切開で産んでいるので、今回も予定帝王切開となります。以前から、37週で出産と言われていたので、9月の下旬くらいになるなと思っていたのですが、数週間前、病院側から9月24日に帝王切開すると伝えられました。夫は、おなかの赤ちゃんには、まなつが半分入っていると以前、言っていました。私は、この1年間ずっと、まなつに会いたい、まなつを抱っこしたい、まなつの頭をなでて、いい子いい子と言ってあげたいと、思い続けていました。その思いが、少し叶うことになるのでしょうか。赤ちゃんが無事に産まれて、抱っこすることができますように。赤ちゃんが、まなつのように強い子で、いつも笑っている子でありますように。私の頭に浮かぶまなつは、いつも笑っています。うれしそうに大笑いしていたり、いたずらっ子のような目で私を見ながらにんまりしていたり、楽しそうににこにこしていたり。幸せそうなまなつ。今度生まれてくる赤ちゃんも、幸せそうに笑える子でありますように。 まなつ。まなつにきょうだいができるよ。ママは、まなつに妹か弟ができるといいなと、ずっと前から思っていたんだよ。きょうだいがいれば、まなつはもっと楽しく過ごせるようになる、そう思っていたんだよ。まなつ、あさって、まなつのきょうだいが生まれるよ。喜んでくれるかな、まなつ。まなつ、大好きだよ。
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| 盆踊り |
海への旅行から帰った翌日だったか、翌々日だったか、近所のお寺で盆踊りがありました。以前、まなつがまだNICUに入院していた頃の夏の夜、病院からの帰りにたまたまその盆踊りの会場を通りかかり、ああ、うちの近くでもお祭りやってたんだね…と夫と話したことがありました。そのお祭りに、まなつを連れて、初めて行ってみようと思ったのです。あまり遅くなると疲れるだろうと、夕方のまだ少し明るい時間から出掛けました。まなつは赤い甚平を着て、とてもかわいい。けど、今考えると、暑かったかもしれません。会場に着くと、夕方とはいっても、やはり、まだまだ暑く、私は会場に着くなり、夫に冷たい飲み物(ビールだったかな)を買って来てもらいました。まなつにもマグマグに用意した飲み物を飲ませようとしましたが、それほど飲まなかったような気がします。ひとまず、会場の隅の方にベビーカーを置き、私も夫もその横にしゃがんで一休み。大きな音で流れる音楽とたくさんの人に、まなつはびっくりしていたかもしれません。 あたりはだんだん暗くなり、中心にあるやぐらで太鼓を叩く人の姿が明るく映し出され、四方に張り巡らされたちょうちんが赤く、黄色く、とてもきれいでした。まなつは、どんな気もちであの灯りを見ていたのでしょう。盆踊りの音楽は何種類かの曲が順繰りに流れていましたが、その中のひとつにアロハ調の曲がありました。すると、まなつは両手を右に、左に動かし、フラダンスのような踊りをはじめました。夏になる頃から、まなつが好きなおかあさんといっしょで「♪フーララホアロハラー…」と歌うアロハ調の歌が流れるようになり、まなつはその音楽が流れると、テレビで踊るおにいさん、おねえさんを真似して、楽しそうに両手を右側の肩のあたりまであげて、手のひらを握ったり、開いたり、左の肩のあたりまであげて、手のひらを握ったり、開いたり…を繰り返し、フラダンスのつもりで踊っていました。その頃、ヘルパーさんに頂いたDVDにもこの歌が入っていたので、DVDを見ながら踊ることもありましたし、私が口で「♪フーララホアロハラー…」と歌っただけでも、すごく嬉しそうにこの踊りを踊っていました。 それで、盆踊りのときも、似たような音楽だ!と思って、いつものフラダンスをしたのだと思います。その様子がかわいくて、かわいくて仕方ありませんでした。そうか、そうか。まなつは音楽が大好き、踊るのが大好きだもんね。療育センターで教えてもらう手遊び歌も大好きで何曲も覚えてるし、おかあさんといっしょを見ながら、いつも真似して踊ってるもんね。楽しいね、まなつ。ママは、まなつが楽しそうに踊る姿を見るのが大好きだよ。まなつが楽しそうに踊るので、夫はまなつを抱いて、盆踊りの輪に入っていきました。まなつは、さらに大きく聞こえる音楽や周りにいるたくさんの人たちにびっくりしていたかもしれませんが、私は、連れてきてよかったな、楽しいなあと思いながら、夫とまなつの様子を眺めていました。子どもと一緒に盆踊りに参加する。そんな普通のことが、とても幸せでした。自分が子どもの頃、盆踊りで踊って楽しかったことなども思い出していました。 あまり長居して、まなつが疲れるといけないと思い、しばらくして家へ帰りました。帰る途中の坂道でも、盆踊りの明るい音楽が聞こえていて、私は楽しい気持ちのまま歩いていました。この先、毎年、こんなふうに盆踊りに参加して、楽しい時間を過ごすんだろうということを、このときは疑いもしませんでした。 盆踊りに行った前日だったかな。夜、テレビをつけていたら、懐かしの歌謡曲特集…といったような番組をやっていました。演歌が流れたり、昔のアイドルが当時の曲を歌ったり。まなつは、いつも椅子代わりにしている子ども用の踏み台に座り、テレビをじっと見つめて、片手をグーにしてマイク代わりに口にくっつけ、もう片方の手はテレビに映っている人の振り付けを真似して動かして踊っていました。口を大きくあけて、本当に自分が歌い、踊っているつもりになっているようでした。あまりに真剣なその様子に、私と夫は笑いをこらえながら、まなつをビデオに撮りました。まなつ、面白すぎるよ、かわいいね、まなつ。パパもママもすごく楽しかったよ。 その頃、まなつはおかあさんといっしょでおにいさんやおねえさんが振りつきで歌っていると、自分も同じように体を動かしながら口を大きくあけて、自分が歌っているつもりになっているようでした。声は出ないけど、でも、口をあけて一生懸命に歌っているまなつは、とてもかわいいです。ちょうど選挙の時期でもあり、テレビのニュースで街頭演説する政治家の姿がアップになると、まなつは真似して、片手でグーをつくって口のあたり…いや、鼻のあたり…にくっつけたりしていました。あれも、何か自分で話しているつもりになっていたのでしょうか。かわいいね、まなつ。 今朝、まなつの夢を見ました。まなつは私が笑いかけると、とてもうれしそうに笑ってくれました。そして、私がぎゅっと抱きしめると、とてもかすれた声だったけれど、私に言葉をかけてくれました。喉に気管切開のカニューレは入っていませんでした。ああ、まなつ、声が出せるようになったんだね。かすれた声でも出るようになったんだね。すごいよ、まなつ。これから、少しずつ話せるようになるかもしれない。いや、絶対そうなるよ。私はとてもうれしい気持ちになりました。まなつは、体も少し大きくなっていました。ああ、よかった…そう思って、しばらくして、目が覚めました。とても幸せな気もちだったのに。まなつが、また一歩前進してくれたんだという、とてもうれしい気持ちでいっぱいだったのに。 まなつは、口を大きくあけて歌う真似をしながら、どうして自分の口からは声がでないのかなと疑問に思ったりしていたのでしょうか。あんなに音楽が大好きだったのに、私も歌いたいよって思ったりしていたのでしょうか。でも、まなつは少しずつサインを覚えて、サインをすることで、私たちにいろいろなころを伝えてくれました。えらいね、まなつ。すごいよ。まなつがどんどん、いろんなことを覚えてくれて、ママはとてもうれしかったよ。まなつとサインでやりとりするの楽しいね。 盆踊りの翌日、月曜の午前中、訪問看護師さんが来ました。私は盆踊りでの楽しかったことなどを話しました。まなつは、お人形のぽぽちゃんで遊んでいて、ぽぽちゃんののどにつけた人工鼻に、吸引カテーテル(使用済みで、まなつが遊ぶ用のもの)を上手に入れて、吸引してあげているつもりのようでした。その表情は、まさに真剣そのもの。すごいね、まなつ。器用に吸引の真似までできるようになったんだね。ぽぽちゃんも、きっとすっきりしたと思うよ。 そして、火曜は療育センターでリハビリ。この日はシャボン玉遊びをしました。シャボン玉が大好きなまなつ。ふわふわと浮かぶシャボン玉を触ろうと、一生懸命両手を上に広げている姿は、とてもかわいい。手に触れて、パチンと消えるシャボン玉に驚いたり、喜んだり。楽しい楽しい時間。家に帰って、午後のお昼寝がすんだら、ママとおやつ。お皿に入れたフルーチェをママが食べると、まなつも自分のお皿に入ったフルーチェをスプーンですくって、なめていました。いつもスプーンやフォークで遊ぶのは大好きでも、それを口に入れることはなかったのに。このときは、ちゃんと口に運んでいました。ちょっと柄の部分だったけど、自分で持ったスプーンでフルーチェをすくい、食べたのです。ママはとってもうれしかった。そうか、こうやって二人並んで座って同じものを食べれば、まなつは真似して食べてくれるのかな。なんだ、もっと早くそうすればよかった。いつも、まなつと向かい合わせで食べさせようとしてたから…。だから、まなつもママに食べさせることばかりしてたのかな。こうやって、ママがすることを真似するようになったんだから、これからは並んで二人で食べればいいんだ。明日から、こうやっておやつを食べるようにすれば、まなつは少しずつ食べられるようになるのかもしれない。私はとてもうれしくなりました。やっと、まなつが食べ始めるようになるかもしれない。とてもとてもうれしかったのです。 この日、まなつはいつものようにパパと楽しくお風呂に入りました。夕食の後、パパが寝る前の吸入をしてくれるというので、私はベッドに入るまなつに「おやすみ」と言いました。まなつは、にこにこしながら、私にバイバイをしてくれました。いつもと同じでした。それからしばらくして…モニターのアラームが鳴り、まなつの心拍が早いことに気づき、熱を測ると38度を超えていました。保冷剤でわきの下を冷やし、鼻にチューブを入れて水分を持続的に摂れるようにしました。病院へは明日の朝連れて行こうと思いました。しかし、朝方、まなつは痙攣し、熱は40度を超えていました。すぐ病院へ行き、軽い肺炎と言われて入院しました。8月26日のことです。入院しているうちに、まなつはだんだん呼吸が苦しくなり、呼吸器をつけることになり、その後、急性呼吸窮迫症と言われました。1か月間、本当によくがんばりました。よくがんばったね、まなつ。えらいよ、まなつ。本当にえらい。まなつは、すっといい子だったね。本当に、本当に、よくがんばったよ。 私は今、1年前のことを考えないように、考えないように…と思いながら過ごしているような気がします。考えてしまうと、苦しすぎるのです。あと1か月ほどすると、赤ちゃんが生まれます。夫が、半分まなつが入っているよ…と言っている、おなかの赤ちゃん。どうか、あと1か月、何事もなく元気で生まれてくれますように。私のおなかの中で苦しんでいませんように。いなくなったりしませんように。まなつが元気で生まれてきてくれますように。まなつ、ママはまなつに会いたいよ。今朝の夢。あんな夢を見てしまうと、会いたくて仕方がなくなるよ。まなつ、大好きだよ、まなつ。かわいい、かわいい、まなつ。ずっと、ずっと、まなつのことが大好きだよ。
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| 海へ |
去年の夏、まなつを一度は海に連れて行ってあげたいなあと思っていました。日帰りでは疲れてしまうだろうから、行くとしたらお泊りで…と思っていたのですが、7月上旬に入院したこともあり、ホテルの予約などはしていませんでした。でも、まなつは元気な様子だし、これなら泊まりで出掛けられるかもしれないと思い、お盆を過ぎた頃に海の近くへ2泊の旅行をすることにしました(1泊よりも2泊の方が、ゆっくりできて疲れないかなと思ったので)。 出発の朝。いつものように、てくてく駅まで10分と少し。電車は10分ほど乗ったところで1回乗り換えて、全部で2時間くらいかかったのかな。乗り換えた後の電車が込んでいたので、ずっと立っていました。目的地がもうすぐという頃になって、やっと車内が空きはじめ、二人がけのシートに夫と私が座り、ずっとベビーカーに乗っていたまなつを抱っこしました。そうそう、電車の中でゆっくり食べようと思って買っていた駅弁を、このときやっと食べられたんだ。まなつを抱っこして窓の外ののどかな風景を眺めていると、急にジジジジ…という大きな音が。電車が駅で止まったときに、大きなトンボが入ってきたのでした。バタバタ、ジジジジと飛び回っては、いろいろなところにぶつかるトンボ。まなつもびっくりしたかなあ。 しばらくして、目的の駅に到着。しかし、その小さな駅は、降りたホームから歩道橋のような橋を渡って改札まで行かなければならず、当然、エレベーターもエスカレーターもない。私がまなつを抱っこして移動、夫はベビーカーを持って改札まで行き、ホームに引き返して荷物を持って再び改札へ…と、暑い中がんばってくれました。ホテルまではタクシーを使ったのですが、ホテルの入り口もまた5段くらいの階段になっていて、まなつ、荷物、ベビーカーと、それぞれを持ってあがるのが面倒でした。ホテルの中でもちょこちょこと段差があり、私とまなつが普段移動する場所が、ほぼバリアフリーであることのありがたみが分かりました。 部屋に入ると、目の前が海!本当に久しぶりの海です。砂浜と松林が見えます。ひとまずエアコンのきいた部屋で休憩。まなつにミルクを飲ませ、しばらく昼寝してくれないかなと思ったのですが、寝ませんでした。そして、夕方、日が傾いてきたころに買い出しへ。このホテルはコンドミニアムタイプというか、各部屋にキッチンがついていて、自分たちで料理ができるようになっています。夕食は、近くの海の家でバーベキューをしたり、部屋に刺身の舟盛などを頼むこともできたので、初日は舟盛だけを頼んでいました。そのほか、追加の食べ物や飲み物を買おうとスーパーへ向かったのです。海の近くののどかな住宅地といったあたりを、のんびり散歩がてら歩きました。ただ、スーパーの前の道路は、歩道の幅が狭くてベビーカーが車道に落ちてしまいそうになり、しかも車道との段差が大きくて怖かったです。またしても、普段のバリアフリーに感謝しました。 スーパーでのんびり買い物をして、隣のホームセンターでも少し買い物をしてホテルへ。まだ外は明るかったのですが、部屋に舟盛が届いたので、早めの夕食をとることにしました。まなつはパパの膝に座って、ごきげん。私や夫が舟盛の刺身を食べていると、まなつも負けじと身を乗り出して刺身に手を伸ばします。これ初めて見た!何?何?って感じでしょうか。刺身のツマを手に取ったりして、興味津々です。そして、相変わらずビールを飲んでいる私と夫。この日、まなつはわりと早めに寝たので、夜はゆっくりテレビなど見ていました。部屋に電子レンジもあったので、まなつの吸引セットなど消毒できてよかったです。 翌日は、部屋で簡単な朝食をとって、早速、海へ。あまり暑くならないうちに海に行きたかったのです。まなつは、誕生日に買ってもらった赤い模様のセパレートの水着を着て、その上から「波」と書かれた夏らしいTシャツを着て、人工鼻に砂が入らないようにピンクの模様のネックウォーマーのようなものを首に巻きました。そして、これも誕生日に買ってもらったピンクのロディちゃんの浮き輪を手にして、とてもかわいい。かわいいね、まなつ。さあ、海へ行こう。ホテルの1階に下りると、畑で取れたばかりのきゅうりやトマトが冷たい水につけてありました。「ご自由にどうぞ」と書いてあったので、トマトを何個かいただいて、海へ向かいます。 民宿などが並ぶ静かな道を少し歩くと松林が現れ、すぐに目の前に海が広がりました。しかし、まだ午前中だというのに暑い。早速、冷えたトマトを食べ、海の家で冷たいミネラルウォーターを買って飲んだり、まなつにも飲ませたりしました。まなつは手渡された食べかけのトマトを、これ何?って感じで、じっとにらんでました。ベビーカーを道路に置いて(無用心ですが)、波打ち際へ行きました。でも、まなつは波の音がこわいのか、少し表情がこわばっています。波打ち際に座って、少しくらいなら水遊びをしてもいいなと思っていたのですが、海水が思ったよりも冷たかったので、少し足をつけるくらいにしました。初めての海で、まなつは何を考えたかな。なんだ、このうるさい場所は…と思っていたかもしれません。 砂がかぶっている海沿いの道路を、ずりずりとベビーカーを押しながら歩き、大きな海の家がある場所まで行きました。お昼には早い時間でしたが、少し休みたかったので、海の家へ。テラス席には大きなパラソルつきのテーブルが並び、風が吹いていて気持ちよかったです。まなつはTシャツを脱いで水着姿に。たくさん写真を撮りました。パパと一緒に遊んだり、ママが「ちゅっ!して」というと、ほっぺにキスしてくれたり。とても楽しそうなまなつ。まなつの笑った顔を見ていると、本当に幸せでした。料理は、なめろうや魚のてんぷらがのった天丼など、どれもとてもおいしく、ビールもおいしく、本当にいい気分でした。いつものように料理に手を伸ばすまなつ。ああ、だめだめ、なんて言いながら、急いで天丼を食べるのも楽しかったです。こんなふうに海に来て、普通に楽しく過ごせるということが、本当にうれしかったです。 その後は、ホテルへ。ホテルの前の小さな「商店」といった感じの店で、少し買い物。あとは部屋に戻って、まなつをお風呂に入れてお昼寝。私も一緒に、ぐーぐー寝ていました。夜になって、夕食のバーベキューを食べに、再び昼間と同じ海の家へ。バーベキューと言っても室内で食べる方を選んだので、エアコンのきいた座敷で、小さめの焼肉用のロースターのようなもので焼いて食べました。外では若者たちが大人数でバーベキューをしていましたが、広い室内には、客は私たち3人だけ。新鮮な魚や肉を焼きながら、ゆっくりと食事を楽しむことができました。座敷なので、まなつはそのまま座らせ、好きにさせていました。鯵か何か、小さめの魚の尾頭付きの骨を持って遊んだり、それをフォークにさそうとしたり、相変わらず、私たちに何か食べさせようとしたり。まなつも自分なりに楽しんでいるように見えました。料理はおいしい、ビールもおいしい、まなつは楽しそうでかわいい。「ああ、幸せだなあ」と、声に出して言ったのを覚えています。しばらくすると、お店の方がサービスで新鮮なお刺身まで出してくれました。今日は本当にいい日だ…と、私は上機嫌でした。 海の家に着いてすぐだったか、帰る前だったか、まなつが少しだけ吐いてしまいましたが、私はそれほど気にしていませんでした。もう、ずーっと、吐くということが日常になっていたので(病院で相談しても、とくに何も言われていなかったので)、吐いたら、その分また飲ませよう、とりあえずはそれでよしとしようという毎日だったのです。食事を楽しんだ後、暗くなり、少し涼しくなった夜道をホテルまで歩いて帰りました。その夜はどこかでお祭りをやっていたようでした。夫は、祭りに行きたかったのか、花火をしたかったのか、理由はよく覚えていませんが、少し外に行きたいようでした。でも、私はもう、まなつを休ませたいなあと思っていたので、そのまま部屋で過ごしました。そういえば、このホテルには温泉もあったので、この日の午後だったか、翌日の早朝だったか、温泉にも入りました。1年ぶりの温泉でした。今回は家族風呂はなかったので、まなつが一緒に入れなかったのは、少し残念でしたが。 翌朝、早い時間にもう一度海へ。風が強く、波も高かったので、砂浜を3人で散歩したという程度でしたが、涼しくてとても気持ちよかったです。ただ、南国で育った私にとって、夏といえば海。それも、生温かいくらい水温の高い海が当たり前だったので、今回、水温が低くてまなつを海に入れてあげられなかったのは、とても残念でした。せっかく浮き輪まで持ってきたのに。まなつは、初めて見た海で何を感じたのでしょうか。迫ってくる波や大きな波音が少しこわかったのでしょうか。ずっと外にいるなんて暑いなあと思っていたのでしょうか。パパとママと一緒に遊べて楽しいなと思ってくれていたでしょうか。それとも、海に連れて行きたいなんて、私の独りよがりの自己満足に過ぎなかったのでしょうか。 海から戻ると、荷物をまとめてチェックアウト。帰りの電車の時刻は調べてあり、歩いて駅まで行っても何とか間に合うかなと思ったので、タクシーは呼ばずに歩きました。しかし、これが…ずっとゆるい上り坂になっていて、意外と大変でした。しかも、途中から、例の狭くて、車道からの高さがある歩道になってしまったので、ゆっくりとしか進めません。ところどころに段差もあります。右側を車がびゅんびゅん通るし、左側からは大きな植物の葉がばさばさ伸びていたりして、まなつ大丈夫?大丈夫?とヒヤヒヤしながら歩きました。夫は荷物を持って先に駅に向かい、切符を買ったりしていたのですが、私とまなつが駅に着いたときには、すでに電車が来る直前。これからまた、あの歩道橋を渡って移動していたのでは、到底間に合いません。仕方ない、次の電車にしよう…と駅を出ました。 次の電車まで何十分も待たなければいけなかったので、駅前の喫茶店に入りました。しつこいようですが、この喫茶店の入り口も数段の階段になっていて、うーんバリアフリーって重要・・・と、今回の旅行でもう何度思ったかしれないことをまた考えてしまいました。涼しい店内で冷たい飲み物を飲み、一息。まなつにもミルクを飲ませます。まなつは、いつものようにストローで遊んだり、グラスで遊びたがるのを制止されたり、隣にいたおじさん二人組みが気になって、そちらをじっと見ていたり、手を伸ばしたり。機嫌よく過ごしていました。お店の方から「いくつ?」ときかれたので、「3歳です」と答えたのですが、やっぱり少しびっくりされていたようでした。 ようやく電車が来る時刻になったので、駅へ。ホームで電車を待つ間、電車が来る方をじっと見ていたまなつ。大きな荷物を持って歩道橋を歩いて来るパパに、おーい!と言っているように、口のそばに手をあてて、大きく口をあけてパパを見上げているまなつ。電車の音にびっくりするまなつ。どれも、とてもかわいいね。いつも、まなつはかわいいね。帰りの電車は、最初からちゃんと座れて、ゆっくりできました。まなつを海へ連れて行きたいという私の願いは叶いました。でも、まなつが本当に楽しいと思ってくれていたのか。それだけが、気になります。 電車の中で、窓の桟の汚れたところをまなつが触ったことがありました。まなつ、だめだよ!と言いながら、まなつの手を窓から離しましたが、その後、手を洗ったり、消毒したりはしませんでした。窓の桟に限らず、外へ出ればいろんなウイルスや細菌がうようよしています。それをまなつが触り、その手で人工鼻を触れば、すぐに感染してしまうことでしょう。なのに私は、この夏の間、何度となく電車で移動し、外で食事をし、まなつをいろんなところに連れて行きました。まなつが熱を出したのは、海から帰って数日後のことです。海に行ったのがいけなかったのだろうか、電車やホテルやお店で、いろいろなところを触って、そこから何かに感染したのだろうか。やはり、海に行かなければよかったのかもしれない。私はずっとずっと、考えても仕方のないことを考え続けました。あんなに楽しかった海への旅行、「ああ、幸せだなあ」と思わず言ってしまったほど、私にとっては素敵な旅行だったのに、今は思い出すのがつらいのです。 まなつ、去年のあの海での時間は、まなつにとって楽しいものだったのかな。「パパ、ママ、楽しいね、まなつ海に来れてよかったな」って、まなつが少しでも思ってくれていたのなら、ママはとてもとてもうれしい。でも、まなつはどう思っていたのだろう。まなつのために楽しい時間をつくりたい、まなつに楽しい体験をさせてあげたいと言いながら、実は自分が楽しみたかっただけなんじゃないか、自分がやりたいことをやっていたいただけなんじゃないかと、後悔する気持ちが心から消えません。まなつ、ママは海でまなつと遊びたかったんだ。それができて、とてもうれしかったんだ。大好きなまなつと楽しい楽しい時間を過ごせて、とても幸せだった。まなつ、ありがとうね。ママにたくさんたくさん幸せを感じさせてくれ、ありがとうね。大好きだよ、まなつ。
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| 8月 |
去年の8月は、まなつと一緒にいろいろなところに出掛けました。まなつは7月のはじめに2週間ほど肺炎で入院していて、その後も下痢っぽい状態が続いていたこと、以前と比べるとミルクを飲みたがらなくなったことが気になっていましたが、退院後の外来の診察では、とくにそれらに関しては問題とされませんでした。医師に「この後、気をつけることはありますか」ときいたところ、日常生活での注意などはされなかったので、少し安心し、8月に入ってからは、まなつの様子をみながら外出するようになりました。出掛けるのは午前中か夕方にして、午後はゆっくり昼寝して休ませるようにしようとか、水分はこまめに飲ませるようにしようとか、いくつか自分で気をつけるようにはしていましたが、結局、昼間にでかけることも少なくありませんでしたし、まなつがミルクを飲みたがらないこともあったので、まなつの体に負担をかけたのではないかと後々、強く後悔しました。あんなに何度も外出するんじゃなかった…とくにマンション見学については、まなつが喜ぶわけでもないのに連れて行くんじゃなかったと、今でも思ってしまいます。 多分、8月のはじめ頃だったと思いますが、夕方、少し涼しくなったころに、自宅から歩いて10分ほどの場所にあるアジア料理のレストランに行きました。そのレストランはお店の前が少し広いテラス席になっていて、木陰が気もち良さそうなので、前々から3人で行きたいなあと思っていたのです。パラソルのついたテーブル席に案内され、まなつもベビーカーのまま隣に座りました。でも、もちろんじっとしてはいないので、料理が来るまでは店内をベビーカーを押してぐるぐる回ったり。まだ早い時間でお客さんが少なかったので、気兼ねなく過ごすことができました。料理が来ると、いつものようにまなつはフォークやスプーンで遊びたがります。そして、フォークに料理をさそうとしたり、それをパパに食べさせてあげたり、一生懸命な様子です。まだ明るい夕方、外の風に吹かれながら、料理を食べ、ビールを飲み、家族3人で楽しく過ごし、幸せな時間でした。 午前中、バスに乗って、とても広い自然公園のような場所に行ったこともありました。バスの中で、まなつは降車ボタンを押したがるようになっていたので、次のバス停で降りるというときに一緒にボタンを押したりしました。ただ、木が生い茂って涼しいだろうと思って足を踏み入れた公園の中は、前日の雨のせいで足元はぬかるみ、異様に蒸し暑く、蚊も多くて、心地よいものとはいえませんでした。私でさえ蒸し暑さに参ってしまうくらいだったので、まなつはもっと疲れてしまったかもしれません。広い公園を一回りする途中、飲み物を飲ませようとしましたが、そんなに飲みたがらなかったような気がします。ゆっくり自然を楽しむということもできず、エアコンのきいた展示室のようなところでしばらく涼んでから、その公園を出ました。すぐにバスで帰ろうと思いましたが、バス停のそばにファミレスがあったので、そこでお昼を食べることにしました。ここも、エアコンがきいてて気持ちよかった…。まなつも元気を取り戻し、テーブルに置いてあるいろんなもので遊びたがり、下に落としてしまったり、いつものようにイタズラしていました。しかし、このときは、前日雨さえ降っていなければ、森のように木が生い茂っている公園の中でゆっくりできて楽しかっただろうなと、本当に残念に思いました。 また、別の日に、少し遠くにある大きな公園にも行きました。その日は、昼前に近所の中古マンションを見学することになっていました。目的のマンションまでは徒歩10分ほど。今思えば、とても暑い中をベビーカーに乗せられていたまなつは、やっぱり疲れてしまったかもしれません。マンション見学の間は、夫がまなつをずっと抱っこしてくれていました。マンションを見終わり、まだ昼前でしたが、近くにパスタのおいしい店があったのを思い出し、3人で入ることにしました。テラス席もありましたが、さすがに昼間は暑いだろうと思い、店の中に入りました。窓際の席に、私と夫が向かい合わせて座り、窓側にまなつがベビーカーのまま座りました。しばらくすると、ガラス1枚隔てたテラス席に、犬をつれたカップルが座りました。まなつに「ワンワンかわいいねー」と言いながら、犬のサインをしてみせると、まなつも犬をじーっと見て、その後、うれしそうに犬のサインを返してきます。それまで、療育センターのリハビリの時間に、犬のカードを見せられて「ワンワンだね」と言われれば、両手をチョキにして下に向ける犬のサインをしていましたが、まなつが本物の犬を間近でじっくり見たのは、このときが初めてだったと思います。ちゃんとこれが犬だってわかったんだ、こうやって動き回っている生き物が犬だってことがわかったんだねと思い、私はとてもうれしかったです。うれしそうに犬のサインを続けるまなつは、とてもかわいかった。私たちは楽しい気持ちで食事をすることができました。 すぐに帰ろうかとも思ったのですが、このまま駅に向かい、電車に乗って、じゃぶじゃぶ池がある公園まで行ってみようということになりました。長い時間外にいることになるのが少し気になりましたが、でも、じゃぶじゃぶ池にまなつを連れて行きたいなあと前から思っていたので、思い切って行くことにしました。電車に乗っていたのは10分ほどだったでしょうか。それほど長い時間ではなかったのですが、駅から公園までが思いのほか遠かったです。しかも、一番暑い時間帯。日陰を選んで歩きましたが、まなつもかなり暑かったと思います。公園に入ると、すぐにじゃぶじゃぶ池がありました。水着を着た子どもたちがたくさん遊んでいます。早速、まなつを抱っこして両足を水につけました。嫌がるかな?とも思いましたが、冷たい水が気持ちいいのか、まんざらでもない表情です。あっち!あっち!と指をさして、水の中を移動したがります。周りに子どもたちがいるので、それも気になっていたようです。私と夫は交代でまなつを支えながら、池の中をじゃぶじゃぶと歩いていきます。まなつが立って歩いているような状態になるように、まなつの胸のあたりを抱えて中腰で移動し続けました。滑って転ばないようにと気をつけながら中腰で歩くのはなかなか大変でしたが、水に興味津々のまなつを見ていると、とてもうれしかったです。池の周りは木が生い茂っていて涼しく、足をつけている水の冷たさが気持ちよく、まなつも満足してくれたようで、来てよかったなと思いました。 ただ、せっかく来たのだからと、その後公園の中を散歩したのは余計だったかもしれません。どこも大きな木が生い茂って日陰になっているし、以前の自然公園のときのような蒸し暑さはなかったのですが、それでもやはり天気のいい夏の午後です。途中、まなつに冷たくしたミルクを飲ませましたが、ベビーカーに座りっぱなしのまなつは暑かっただろうなあと、今になって思います。1日にいろいろなところに行って、疲れさせてしまってごめんね、まなつ。 そのほか、8月中に何か所か中古マンションを見に行きました。1か所は自宅から歩いて2〜3分の場所に、夕方散歩がてらといった感じで行きました。部屋の中で不動産会社の担当者と話をする間、まなつはカウンターの上に座り、担当者が開いていた地図を見ながら、ここ!ここ!と指差していて、おもしろかったです。まなつ、何が言いたかったのかな?担当者の方に「1歳くらいですか?」ときかれたので、「3歳です」と答えたのですが、びっくりされたかもしれません。あとは、電車で1駅の場所に見に行ったとき、駅から遠くて、しかも真昼間で暑くて、帽子をかぶったまなつの顔がとても暑そうに見えたこともありました。 電車で10分くらいの場所に見に行ったときは、ここも駅から遠かったのですが、マンションを見終わったあと、担当者が不動産屋まで車に乗せてくれ、涼しい場所で話ができて助かった…と思っていたら、待たされていた不動産屋の部屋の中でまなつが吐いてしまったということもありました。あのとき、そのまま帰ればよかったのに、その後、中華のレストランでお昼を食べ、買い物までして帰りました。レストランでは、例によってまなつはテーブルに身を乗り出して遊んでいましたから、楽しんでくれていたのかなと思いますが、やっぱり早く帰って休ませてあげればよかったのにと、今になって思います。それから…7月中だったか、私も夫も初めて行く場所のマンションを見に行ったこともありました。行きは駅からすぐそばだったのですが、帰りは他の駅を使おうとしたら、またそれが結構遠く、途中、まなつに飲み物を飲ませて休み休み駅に向かいました。自宅の最寄り駅についたところで、カフェに入って冷たいものを飲み、そのときはまなつがとてもよく遊んでいたのを覚えています。涼しいところで元気になったのかな。 今年・・・テレビで毎日、猛暑猛暑と言っているのを聞くと、去年の夏、暑い中まなつを連れ出していたことを思い出し、まなつは暑くて疲れていたんじゃないか、苦しかったんじゃないかと、つらい気持ちになります。外出が続いて疲れて、体力が落ちて、あんな病気になってしまったんじゃないかと、考えても仕方のないことを考えてしまいます。まなつと一緒にお出掛けしたときの、そのときそのときは楽しい思いがたくさんあるのに、でも、結局それは私が楽しみたかっただけで、本当にまなつの体のことを考えたら、あんなことはしなかったんじゃないかと思ってしまいます。ひとつひとつの楽しかった思い出、幸せだなと思えたあの瞬間を、笑いながら夫と語り合える日が来るのでしょうか。今はまだ、つらい思いばかりが心にあふれてくるのです。まなつ、かわいいまなつ。まなつが笑ってる顔がママは大好きで、毎日頭に浮かんでるけど、でも、そうするとつらい気持ちにもなる。パパは、今度生まれてくる赤ちゃんにはまなつが半分入ってるって言ってたから、赤ちゃんが生まれれば、ママの気持ちも少し変わってくるのかもしれないと、思ったりもするけど。でも、まなつのことを大切に思って、まなつのことを大好きな気持ちはずっと変わらないからね。大好きだよ、まなつ。
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